株式市場が24時間営業へ、トークン化で株主優待が「ファンクラブ」に——ヌン活と第3次紅茶ブームの経済学【2026年10月15日放送】

コンビニもネットショッピングも24時間。それなのに、株式市場だけは今も朝に開いて夕方に閉まります。

ヴェストラ

その常識が、いよいよ崩れようとしています。

2026年12月、米国の株式市場が1日23時間・週5日の取引を始める予定です。

前半はフィリップ・キャピタル証券代表取締役社長・永堀真氏が、この「株式市場の24時間化」が世界の取引所地図をどう塗り替えるのか、そして日本が生き残るカギとして注目する「株式のトークン化」を解説します。株主優待がQRコードで即日届き、長く持つほどグレードアップする——株式がまるで「ファンクラブの会員証」になる未来像は、日本のアニメ・ゲーム・スポーツ文化と相性抜群です。後半はエコノミスト・門倉貴史氏が、若い女性を中心に広がる「ヌン活」と第3次紅茶ブームを解説。紅茶の輸入額は前年比12%増、その半分を占めるスリランカのセイロン紅茶の魅力まで、秋にぴったりのテーマです。

🎙 番組概要

  • 番組名:投資がわかると意識がかわる!「ファイナンシャル・ジャーニー」
  • 放送日:2026年10月15日(木)
  • 提供:フィリップ・キャピタル証券(ユアパートナー・イン・ファイナンス)
  • パーソナリティ:浜田 節子 氏
  • コメンテーター:
    • 前半:永堀 真 氏(フィリップ・キャピタル証券 代表取締役社長)
    • 後半:門倉 貴史 氏(エコノミスト/BRICs経済研究所 代表)

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目次

前半テーマ:株式市場が24時間営業になると、証券取引はどう進化するのか

米国市場は12月から「1日23時間・週5日」へ

永堀社長は、身近な例から話を始めました。

永堀:コンビニは24時間営業の店舗がありますし、ネットショッピングなら夜中でも買い物ができます。ところが株式市場は、今でも決まった時間に開いて、決まった時間に閉まります。例えば東証であれば朝9時から午後3時半まで。途中に昼休みもあります。ところが今年12月、アメリカの株式市場は1日23時間、週5日取引できる仕組みを始める予定です。つまり、ニューヨークの夜中でも米国株を取引できる時代が来るということなんですよね。

日本時間の昼間、つまりニューヨークの夜中にも米国株が売買できるようになる。日本の個人投資家にとっても、取引の自由度が大きく変わる話です。

狙いは投資家だけでなく「アジア企業の上場」

浜田:アメリカの夜中に米国株を売買したいと考えているアジアの投資家を取り込むことが、目的の1つでもあるんでしょうか?

永堀:これは私の私見なんですけど、多分それだけではなくて、成長著しいアジア企業の米国での上場も取り込もうとしているんじゃないかなと考えています。実際、近年多くの成長性あるアジア企業がナスダックに上場していますよね。

アメリカは世界中の投資家と上場企業を戦略的に取り込み、世界の中心を走り続けようとしている。24時間化は、その流れをさらに加速させる一手だというわけです。

📌 用語解説:24時間取引(23時間取引)とは

通常の取引時間(米国東部時間の9:30〜16:00)に加えて、夜間も含めてほぼ一日中株式を売買できるようにする仕組み。米国では、主要取引所が1日23時間・平日5日の取引開始を計画している。世界中の投資家が自国の昼間に米国株を取引できるようになる一方、夜間は取引参加者が少なく、値動きが荒くなったり売値と買値の差(スプレッド)が広がったりしやすい点には注意が必要。

かつて日本には8つの取引所があった

ここで永堀社長は、日本の取引所の歴史を振り返ります。

永堀:かつて日本には、東京、札幌、名古屋、福岡だけではなくて、実は新潟、京都、神戸、広島にも取引所があったんですよね。でも通信網が発達して、地域の投資家が自由に銘柄を取引できるようになってきた。そこで流動性がどんどん東証に集中してきました。結果として、地域の企業も取引が盛んな東証に上場するようになっていって、多くの地方取引所がなくなっていったという歴史があります。

永堀:これが今、全世界レベルで起きようとしているということなんですね。

通信の発達で、取引は流動性の高い市場へ集まり、上場企業もそこへ集まる。かつて日本国内で起きたことが、24時間化によって今度は世界規模で起きようとしている——という見立てです。

📌 用語解説:流動性の集中とは

流動性とは、売りたいときに売れ、買いたいときに買える「取引のしやすさ」のこと。売買が活発な市場ほど価格がつきやすく、投資家にとって有利な条件で取引できるため、さらに投資家と上場企業が集まるという好循環が生まれる。逆に流動性の低い市場は取引が細り、存在意義を失いやすい。日本の地方取引所の統廃合は、この「流動性は流動性を呼ぶ」力学の典型例。

逆転の発想——日本も「世界の企業」を上場させられる

ただし永堀社長は、ここに日本のチャンスもあると言います。

永堀:ここから実はわかることがあります。逆転の発想なんですが、日本の取引所も海外の企業を上場させられるということなんですね。海外も含めた世界中の投資家にとって魅力ある、特徴的な、唯一無二の株式市場を作ることで、世界中の投資家と世界中の企業を取り込むことは、実はできるはずなんですよね。

📌 過去放送との文脈リンク

投資銀行本部長の脇本源一氏は、6/25放送で「グロースは選抜市場、TPM(東京プロマーケット)は育成市場」という日本のIPO市場の役割分担を、9/3放送で「グロース市場の時価総額100億円の壁」を解説していました。これらが「日本の市場の中でどう企業を育てるか」という話だったのに対し、今回の永堀社長の話は「世界の取引所間の競争の中で、日本の市場がどう選ばれるか」という一段大きな視点です。8/27放送で永堀社長が語った「人が国を選ぶ時代」と同じく、これからは「企業と投資家が市場を選ぶ時代」と言えそうです。

カギは「株式のトークン化」

では、日本の市場を唯一無二にする手段は何か。永堀社長が注目するのは「株式のトークン化」です。

永堀:私が今注目しているのは、株式のトークン化ですね。これは株式の権利を、ブロックチェーン上でデジタルなトークンとして表現する技術なわけなんですが、実は先月、アメリカのSEC、つまり証券取引委員会が、一定の条件でトークン化された株式を売買できるようにするという特例を認めました。

📌 用語解説:株式のトークン化とは

株式の権利を、ブロックチェーン(取引記録を改ざんしにくい形で共有する技術)上のデジタルな「トークン」として発行・管理すること。ビットコインのように、権利の移転や取引記録をネットワーク上で直接やり取りできるのが特徴。株式に限らず、不動産や映画などの権利をトークン化した「セキュリティ・トークン(ST)」はすでに日本でも取引されている。

業界のメリット——2日かかる受け渡しが「即時」に

トークン化で業界にとって何が変わるのか。永堀社長は、売買の「後」の仕組みに注目します。

永堀:株式を売買すると、清算機関や証券保管振替機構といった機関がお金と株の受け渡しを行っています。日本ではこれがかなり煩雑な作業で、2日間かかっているのが現状なんですよね。ところがブロックチェーンを利用すれば、権利の移転や取引記録は、ビットコインと同じように即時に行うことが可能になります。結果として証券取引の仕組みがもっとシンプルになって、コストが下がっていく。これが業界にとって一番重要なことだと思っています。

📌 用語解説:決済(受け渡し)とT+2とは

株式は「約定(売買が成立すること)」と「決済(お金と株を実際に交換すること)」が別々に行われる。日本株は約定日の2営業日後に決済されるのが原則で、これを「T+2」と呼ぶ。その間、清算機関や証券保管振替機構(ほふり)などが間に入って確実な受け渡しを担保している。トークン化によって約定と決済をほぼ同時に済ませられれば、仕組みが簡素になり、手間やコスト、決済までの間のリスクも減らせると期待されている。

投資家のメリット——株主優待が「即時・24時間・成長型」に

では、一般の投資家にはどんな魅力があるのか。永堀社長が特に期待するのは、日本独自の文化である「株主優待」の進化です。

永堀:日本には株主優待という文化がそもそもありますよね。食品や商品券、鉄道の割引券などをもらえる制度なわけなんですが、これを株式のトークン化と組み合わせると、非常に面白いことができるんじゃないかなと思っています。

永堀社長が挙げた例は、具体的でワクワクするものでした。

永堀:例えば、航空会社の株を持っている人には、航空ラウンジを利用できるデジタル会員証を提供する。映画会社の株を保有している人には、新作映画の試写会の招待券を配る。ゲーム会社なら、株主だけが手に入れられる限定アイテムをプレゼントする。こういった優待を、取引直後に自動的に、そして24時間いつでもQRコードとして提供することが、技術的にはできるんですね。さらに、長く保有している投資家には、その優待自体をグレードアップさせることもできるということです。

従来の株主優待 トークン化後の株主優待(永堀社長の構想)
受け取るタイミング 権利確定日の後、数か月後に郵送 取引直後に自動で付与
受け取り方 紙の券・商品の郵送 QRコードなどデジタルで24時間
内容 食品・商品券・割引券が中心 ラウンジ会員証・試写会招待・ゲームの限定アイテムなど体験型
長期保有 一部企業で優遇あり 保有期間に応じて優待自体がグレードアップ

浜田:株式がまるで、ファンクラブの会員証のようになるということなんですね。

日本の「ファン文化」こそが世界との差別化になる

永堀社長は、この仕組みこそ日本の強みが活きる分野だと強調しました。

永堀:特に日本には、アニメ、ゲーム、スポーツ、エンタメといった、熱心なファンに支えられている産業がたくさんあります。こういった企業は、株主が単なる投資家ではなく、企業の成長を一緒に応援するファンにもなり得る。私は株式のトークン化が、そうした新しい投資文化を生み出す可能性があると思っています。

永堀:将来は、株式を持つことで配当金を受け取るだけではなく、企業の特別なサービスを楽しんで、その企業の成長を一緒に応援する。つまり株式が、単なる金融商品から、企業と人をつなぐ新しい仕組みへと進化していくんじゃないかなと思っています。そういった文化が醸成されている日本こそが中心になってリードして、分断が叫ばれる世界の中で、国境を越えて世界中の企業や投資家を取り込みながら、共有の社会のようなものを主導できたら面白いんじゃないかなと思っています。

米国市場が24時間化で世界の流動性を吸い寄せる中、日本は真っ向から規模で勝負するのではなく、日本の良さや文化をてこにして「これは面白い」と思われる市場を作る。それが日本の取引所が独自に成長する道だ、というのが永堀社長のメッセージです。

📌 過去放送との文脈リンク

永堀社長は4/23放送で、金融商品取引法の改正により暗号資産が「証券(投資商品)」として位置づけ直される流れを解説していました。今回の「株式のトークン化」は、その延長線上にある「証券のデジタル化」の話です。またフィリップ・キャピタル証券は、映画などの権利をデジタル化した「セキュリティ・トークン(ST)」をすでに取り扱っています。トークン化された資産の売買は、同社にとって構想ではなく、すでに手がけている事業の延長でもあります。

📌 投資視点まとめ

  • 米国市場は12月から1日23時間・週5日取引へ。日本時間の昼間にも米国株が動く時代に
  • 24時間化の狙いは、アジアの投資家とアジア企業の上場の両方を取り込むこと
  • 流動性は流動性を呼ぶ。日本の地方取引所の統廃合と同じことが世界規模で起こりうる
  • 日本の勝ち筋は規模ではなく「唯一無二の特徴」。そのカギが株式のトークン化
  • トークン化で受け渡しが即時化し、証券取引のコストが下がる(業界のメリット)
  • 株主優待が即時・24時間・保有期間連動の体験型に進化し、株主が「ファン」になる(投資家のメリット)
  • アニメ・ゲーム・スポーツ・エンタメなど、ファンに支えられた日本企業との相性が特に良い

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フィリップ・キャピタル証券からのお知らせ

フィリップ・キャピタル証券は、2026年8月24日をもって社名を「フィリップ証券株式会社」から変更しました。長年培ってきた信頼・誠実さ・専門性を礎に、証券会社という既存の枠組みにとどまることなく、世界と未来をつなぐ金融のパートナーとして進化を続けます。「あなたとともに次のステージへ。ユアパートナー・イン・ファイナンス」

フィリップ・キャピタル証券が提供する金融商品は、投資元本以上の損失が生じる恐れがあるものを含みます。契約締結前交付書面または目論見書をよくご理解の上、お取引ください。フィリップ・キャピタル証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第127号

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後半テーマ:ヌン活が牽引する第3次紅茶ブーム——セイロン紅茶から和紅茶まで

日本紅茶協会が「第3次紅茶ブーム」を宣言

後半はエコノミスト・門倉貴史氏が、いま注目度が急上昇している紅茶を取り上げました。日本紅茶協会は2025年に「第3次紅茶ブームの到来」を発表しています。そのカギを握るのが「ヌン活」です。

まずは、これまでの紅茶ブームの歴史から振り返ります。

門倉:1980年代後半のバブル期に第1次ブームが訪れました。当時、イギリスのフォートナム・アンド・メイソンやローラ アシュレイが日本の百貨店に出店するようになって、それをきっかけにアフタヌーンティーが流行るようになったと言われています。

門倉:第2次ブームは2000年代の初頭です。1990年代に、ホテル椿山荘東京のロビーラウンジ「ル・ジャルダン」が、都内のホテルとして初めて本格的なアフタヌーンティーを提供しました。その後、日系や外資系のホテルの開業が相次いで、新しくできたホテルの多くがアフタヌーンティーを取り入れたことで、再び紅茶ブームが訪れたと言われています。

ブーム 時期 きっかけ
第1次 1980年代後半(バブル期) 英国の紅茶店・ブランドが百貨店に出店
第2次 2000年代初頭 ホテルのアフタヌーンティーが普及
第3次 2020年代(現在進行形) タピオカミルクティー→ヌン活・SNS

第3次ブームのきっかけはタピオカミルクティー

門倉:第3次ブームのきっかけは、2018年から2019年にかけてのタピオカミルクティーブームだったとされています。その後、大手のカフェチェーンが紅茶専門の店舗を出したり、飲料メーカーから紅茶系の商品が相次いで発売されたりしたことで、ブームがどんどん拡大していきました。

主役は新しい世代——「ヌン活」とSNS

第1次・第2次ブームとの最大の違いは、ブームを引っ張る世代です。

門倉:第1次、第2次ブームと異なるのは、比較的新しい世代がブームを牽引しているという点です。2022年にヌン活という言葉が流行語大賞にノミネートされましたけれども、ヌン活は英国発祥の喫茶習慣、アフタヌーンティーを楽しむ活動の略語です。香り高い紅茶や、豪華な食器に盛られたスイーツの数々が、プチ贅沢と非日常感を味わえるということで、若い女性の間で大変人気になっています。特にSNS映えするということで、InstagramをはじめとするSNSに投稿することがトレンドになっています。

📌 用語解説:ヌン活とは

「アフタヌーンティー活動」の略。ホテルやカフェで、三段のスタンドに盛られたスイーツやサンドイッチと紅茶を楽しむこと。単に飲食するだけでなく、空間や食器、写真映えを含めた「体験」として楽しまれており、SNSへの投稿までがセットになっている。2022年の新語・流行語大賞にノミネートされた。

📌 過去放送との文脈リンク

門倉氏は8/13放送で、ビリヤニやタイ料理などのアジア料理ブームを「本物志向」「モノより体験」というZ世代の消費行動から解説していました。今回のヌン活も、紅茶という「モノ」を買うというより、非日常の時間と空間を味わい、それをSNSで共有するという「体験消費」の代表例です。食のトレンドを追うと、若い世代の消費の重心が「所有」から「体験と共有」へ移っていることが、繰り返し浮かび上がってきます。

紅茶の輸入は金額で前年比12%増

ブームは数字にも表れています。

門倉:紅茶ブームを反映する形で、紅茶の輸入は数量的にも金額的にも増加傾向が鮮明になっています。財務省の通関統計によると、今年1月から7月にかけて、輸入数量は前年比で5%の増加、金額のほうは前年比で12%の増加になっています。

数量の伸び(5%)より金額の伸び(12%)のほうが大きいということは、1キロあたりの輸入単価が上がっていることを意味します。より高品質な茶葉が選ばれていることに加え、円安や国際価格の影響もあると考えられます(この点は記事筆者の補足です)。

項目(2026年1〜7月) 前年比
紅茶の輸入数量 +5%
紅茶の輸入金額 +12%
スリランカ産の数量シェア 約48%

輸入の半分はスリランカ——セイロン紅茶の魅力

門倉:最も多いのは、南アジアのスリランカの紅茶です。今年の1月から7月は、数量ベースで全輸入量の48%、半分ぐらいをスリランカが占めています。

スリランカの紅茶は「セイロン紅茶」と呼ばれ、紅茶の生産量では世界第3位です。

門倉:スリランカは日本の北海道と同じぐらいの面積なんですけれども、「セイロン・セブン・リージョンズ」と言われる、世界的に有名な紅茶の産地が7つもあります。これらの産地は標高差がかなりあって、この標高差によって全く異なる特徴を持った紅茶が生まれます。

門倉氏が紹介した代表的な3つの産地を整理します。

産地 特徴
ウバ 世界三大紅茶の1つ。すっきりした味わいと刺激的な香り。9〜10月に収穫される茶葉はメントール系の香りが特徴
ヌワラエリヤ 若葉のようなみずみずしい香りと上品でほどよい渋み。「セイロンティーのシャンパン」とも呼ばれる
ディンブラ まろやかで力強い風味と、爽やかな喉越し。色・風味・香りのバランスが良く「紅茶らしい紅茶」と言われる

ウバの「9〜10月に収穫される茶葉」は、まさに今が旬。この記事を読みながら、メントール系の香りを確かめてみるのも一興です。

和紅茶と台湾紅茶も人気上昇

ブームの広がりは、輸入紅茶だけにとどまりません。

門倉:日本は1887年に紅茶を初めて輸入して以来、ずっと海外産の紅茶を消費してきたんですが、最近は日本国内で生産される「和紅茶」の人気が高まっています。和紅茶は主に中国種と言われる茶の木から摘んだ小さな葉で作られていて、地域や気候、生産者によって違いはありますが、比較的渋みが少なく、まろやかな味わいが特徴です。

そしてヌン活をする女性の間では、台湾紅茶も人気だといいます。

門倉:台湾は高品質の紅茶に力を入れています。2022年の英国ティーアカデミー主催の品評会でも、台湾の紅茶2種が優秀賞を受賞しています。台湾紅茶は、温暖で湿度の高い気候と豊かな土壌が生み出す、華やかでフルーティーな香りが特徴です。まろやかなコクと自然な甘み、控えめな渋みで飲みやすいのが魅力になっています。

📌 投資視点まとめ

  • 日本紅茶協会が2025年に「第3次紅茶ブーム」を宣言。主役は若い世代とヌン活
  • きっかけはタピオカミルクティー。カフェチェーンの紅茶専門店、飲料メーカーの新商品が拡大を後押し
  • 輸入は数量+5%に対し金額+12%。単価上昇(高品質化・為替など)が読み取れる
  • 輸入数量の約半分はスリランカ。ウバ・ヌワラエリヤ・ディンブラなど産地ごとの個性が人気
  • 和紅茶・台湾紅茶など「新しい産地」にも関心が広がっている
  • ヌン活は「モノより体験・SNSで共有」という消費行動の象徴。ホテル・カフェ・飲料など体験型消費の関連分野を見る視点になる

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まとめ:「持つ」から「楽しむ」へ——株式も紅茶も、価値は体験に移っていく

今回の前半と後半は、テーマこそ株式市場と紅茶でまったく違いますが、共通する流れがありました。それは、価値の中心が「持つこと」から「体験すること」へ移っているということです。

永堀社長が描いたのは、株式が「配当を受け取る金融商品」から「企業と人をつなぐ仕組み」へ進化する未来でした。トークン化によって、株主優待はラウンジの会員証や試写会の招待、ゲームの限定アイテムといった体験に変わり、長く応援するほど特別な体験が増えていく。株主は投資家であると同時に、その企業のファンになります。そして、ファン文化が根づいた日本こそが、24時間化で世界の流動性が米国に集まる時代に、独自の市場を作れるかもしれない。

門倉氏が描いたのは、紅茶が「飲み物」から「非日常を味わい、共有する体験」へと姿を変えた第3次ブームでした。若い世代は、モノそのものより、その時間と空間、そしてSNSで共有する楽しさにお金を払っています。

株式も紅茶も、これからは「どれだけ楽しめるか」「どれだけ応援したくなるか」が価値を決める時代になるのかもしれません。応援したい企業の株を持ち、その成長を一緒に楽しむ。そんな投資の形が、すぐそこまで来ています。

「投資がわかると意識が変わる。意識が変わると世界が変わる。」

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よくある質問(FAQ)

Q1. 米国株の24時間取引はいつから始まりますか?

A. 永堀社長によれば、米国の株式市場は2026年12月に、1日23時間・週5日の取引を始める予定です。実際の開始時期や対象銘柄、取引の条件は取引所や証券会社ごとに異なる可能性があるため、利用する際は各社の案内を確認してください。なお、夜間は取引参加者が少なく、値動きが荒くなりやすい点にも注意が必要です。

Q2. 株式のトークン化とは何ですか?普通の株式と何が違うのですか?

A. 株式の権利をブロックチェーン上のデジタルなトークンとして表現する技術です。株主としての権利は同じでも、権利の移転や取引記録をブロックチェーン上でほぼ即時に行えるのが大きな違いです。米国ではSEC(証券取引委員会)が、一定の条件のもとでトークン化された株式の売買を認める特例を出しています。

Q3. トークン化で、投資家にはどんなメリットがありますか?

A. 永堀社長が特に期待しているのは株主優待の進化です。取引直後に優待が自動で付与され、QRコードなどで24時間いつでも受け取れるようになる、長く保有するほど優待がグレードアップする、といった仕組みが技術的に可能になります。航空ラウンジの会員証や映画の試写会招待、ゲームの限定アイテムなど、体験型の優待が広がる可能性があります。

Q4. 日本の株式の受け渡しには、なぜ2日かかるのですか?

A. 日本株は、売買が成立した日の2営業日後にお金と株を交換する(T+2)のが原則です。その間に清算機関や証券保管振替機構などが入り、確実に受け渡しができるよう処理を行っています。ブロックチェーンを使えば、この受け渡しをほぼ即時に行えるため、仕組みが簡素になりコストも下がると期待されています。

Q5. 第3次紅茶ブームは、どんな分野に関係しますか?

A. 門倉氏の解説によれば、ブームはホテルのアフタヌーンティー、カフェチェーンの紅茶専門店、飲料メーカーの紅茶系商品などが後押ししています。また紅茶の輸入金額は前年比12%増と、数量(5%増)を上回って伸びています。若い世代の「体験消費」を背景にしたブームのため、ホテルや外食、飲料などの体験型消費の動向を見るヒントになります。

Q6. ヌン活で人気のセイロン紅茶には、どんな種類がありますか?

A. 代表的なのは、世界三大紅茶の1つでメントール系の香りが特徴の「ウバ」、みずみずしい香りから「セイロンティーのシャンパン」と呼ばれる「ヌワラエリヤ」、バランスが良く「紅茶らしい紅茶」と言われる「ディンブラ」です。スリランカは北海道ほどの面積に7つの有名産地があり、標高差によって個性の違う紅茶が生まれます。

Q7. フィリップ・キャピタル証券では、トークン化された資産に投資できますか?

A. フィリップ・キャピタル証券では、映画などの権利をデジタル化した「セキュリティ・トークン(ST)」を取り扱っています。また米国株の取引や、MT5口座での株価指数CFDの取引も可能です。永堀社長が語った「株式が企業と人をつなぐ仕組みに進化する」未来を、一足先に体験する選択肢の1つと言えます。取扱商品や条件は時期によって異なるため、詳細は公式サイトまたは営業スタッフへお問い合わせください。

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