「おはようございます。今週も“ファイナンシャル・ジャーニー”、始まりました。」
ラジオNIKKEIの朝、知的で少し緊張感のあるオープニング。今週のテーマは、企業の「粉飾決算」。そして、後半には夏のビジネスファッションにまつわる「クールビズ関連銘柄」まで。
ラジオならではの対話形式で、投資のリスクとチャンスが語られました。
🎙 番組情報
- 番組名:ファイナンシャル・ジャーニー
- 放送日時:2025年6月12日(木)朝8:30~8:49
- パーソナリティ:浜田節子
- コメンテーター:
- 脇本 源一さん(フィリップ証券 取締役常務執行役員 投資銀行本部長)
- 田嶋 智太郎さん(経済アナリスト) - 提供:フィリップ証券
- 放送局:ラジオNIKKEI第1
📌 粉飾決算のリアル――なぜ見抜けないのか?

「ときどきニュースで見かける“粉飾決算”ですが、なぜああも繰り返されるのでしょうか?」
この質問から始まった前半パート。
■ 粉飾は「一度だけ」のつもりから始まる
脇本さん:
「最初は“今だけ、この一回だけ”と始めるんです。しかし結局、業績は回復せず、不正が常態化していくんですね。」
企業は資金繰りを保ちたい、融資を受けやすくしたい、取引を維持したい——そういった思惑から、不正に手を染めてしまうケースが多くあります。そして「一度やればなんとかなる」という過信が、不正のスパイラルを招くのです。
一時的な粉飾では本質的な業績改善には繋がらず、「架空売上」「循環取引」「不適切な子会社処理」など、不正は次第に巧妙かつ広範になっていきます。
■ なぜ監査法人でも見抜けないのか?
粉飾を暴くためには監査法人の存在が重要ですが、現実には「見抜けないケース」が多発しています。
「粉飾を行う側も、そう簡単には見つからないように、あの手この手を使うんです」
さらに、日本の上場制度には致命的な“穴”もあります。
- 上場時には主幹事証券や取引所が厳格な審査を行う
- しかし「上場後」は、継続的な審査体制が極めて弱い
つまり、一度上場すれば、あとは“自己申告型”ガバナンスで済んでしまうという実態があります。
監査法人の他にも、監査役会や内部監査室といった社内チェックもありますが、
「名ばかりの監査になっている会社もある」
と脇本さんは警鐘を鳴らしました。
■ 粉飾はどう発覚するのか?
発覚のメカニズムは主に2つ。
- 内部告発
内部通報制度の整備により、社員や関係者からの情報提供が増加。 - 監査法人の“ひずみ”検出
売上・利益の異常な成長、不自然な資産の膨張など、不正は数字に“ひずみ”を残します。
「一回の粉飾では分からない。でも続けると“綻び”が出てくるんです」
それをたどる形で監査法人が遡及調査し、実態を突き止めるのです。
■ 投資家は防げるのか?
結論としては、投資家が外部から不正を見抜くのは非常に難しいという現実があります。
「東芝やオリンパスのような一流企業ですら、長年見抜かれなかった」
ただし、希望はあります。
- AIによる財務データ分析の活用
- 内部統制や継続的なガバナンス審査の強化
- 経済犯への刑罰強化
「AIが“不自然”な数値を瞬時に検出する、そんな時代が来ることを私は期待しています」
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☀ クールビズが生む、夏の“勝ち株”――気温と株価が連動する時代へ

――気温と株価が連動する時代へ
後半は、ぐっと空気を変えて田嶋智太郎さんの登場。
「さて、後半はぐっと空気を変えて…今日も蒸し暑いですねぇ」
こんな一言から始まった後半パートは、「気温の上昇が株価を押し上げている」方程式を描くような内容でした。
■ 夏が長くなった今、“夏服”が主役に
- 4月末から真夏日が出現
- 10月まで暑さが残る
- 秋冬物は売れにくくなり、夏商戦が拡大
「秋物を夏色に変える、そんな工夫をする企業も増えています」
ユニクロ(プラステ)、青山商事、AOKI、ワークマンなど、対応は多彩です。
■ 働き方の変化×気候変動=服が変わる
- ジャケット不要の職場増加
- Tシャツや機能素材の需要拡大
- 女性用は袖なしジャケット、男性用はビズポロや冷感Tシャツ
■ 注目株と戦略まとめ(一覧表)
企業名 | 商品・施策 | 特徴 | 株価動向・配当 |
---|---|---|---|
青山商事 | Tシャツ・ビズポロ・機能素材スーツ | Tシャツ売上8倍 | 配当利回り6%台、高値圏 |
AOKI HD | クイックリードライ・ニットシャツ | 通気性/営業職向け | 6/10 年初来高値 |
ワークマン | ファン付き作業着/Xシェルター | 熱中症対策ウェア | 売上計画の3倍 |
三陽商会 | 秋色夏服・ポールスチュアートTシャツ | 襟高・丈短の設計 | 生産数前年比+40%増 |
ファーストリテイリング(プラステ) | 半袖ジャケット・オフィスカジュアル | 夏通勤服の新提案 | 商品拡充で勝負 |
「配当も高く、まだ割安感のある銘柄が多い。“夏株”は一過性ではなく、構造的テーマです」
■ 投資の視点:気候は「新しいセクター」
- SDGsやESGとも親和性あり
- 環境配慮+快適性を追求する企業が評価される時代
- 日本の気候特性を先取りする戦略が“強い株”を生む
「暑さと戦うビジネスが、投資家にも利益をもたらす」
🧾 まとめ:耳で知り、株で動くヒントがここにある

今週のファイナンシャル・ジャーニーでは、2つの重要なテーマが深掘りされました。
前半では、企業の粉飾決算というセンシティブかつ重大なテーマを、制度的な問題点と投資家の視点から丁寧に検証。
後半では、気候変動という外部環境の変化を背景に、アパレル業界の戦略と株価の関係に迫りました。
✔ 粉飾決算の構造と制度の盲点を知ることは、リスク管理の第一歩。過去の事例を他人事とせず、制度の強化とテクノロジーの活用に希望を見出す姿勢が投資家には求められます。
✔ クールビズ関連のアパレル企業は、気候変動とともに成長の軌道に乗っており、単なる“季節ネタ”ではなく、構造的なテーマ株として注目に値します。配当利回りや株価推移も堅調で、実際の投資判断につながる内容でした。
✔ 投資のヒントは「耳から得る」時代へ。ラジオならではの語り口で伝えられる実践的な知識と洞察は、単なる数値の羅列ではない「肌感覚の情報」として、投資家にとって貴重な武器になります。
番組を通じて得られる知識は、マーケットの変化を先読みするセンスを磨くための栄養。
毎週木曜日の朝に流れるこの約20分の時間は、忙しい日常の中でも、確実に“投資家としての視野”を広げてくれるはずです。
📡 次回の放送もお聴き逃しなく!
「ファイナンシャル・ジャーニー」は、毎週木曜日8:30~。
radikoのタイムフリー機能で過去1週間分の放送も楽しめます。
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