ラジオNIKKEIの投資情報番組『ファイナンシャル・ジャーニー』。
今週は前半で不動産市場の現在地を「景気サイクル×イールドカーブ」で読み解く深堀り、後半は米政府機関の一部閉鎖リスク(シャットダウン)や自民党総裁選が為替へ与える影響をテーマに、相場の“次”を考えるヒントが盛りだくさんでした。
番組の臨場感をそのままに、要点と投資の示唆を一気に振り返ります。
番組名 :ファイナンシャル・ジャーニー
放送日時:毎週木曜日 8:30〜8:49
放送局 :ラジオNIKKEI第1
提供 :フィリップ証券
出演者 : 笹木 和弘(フィリップ証券 リサーチ部長) 山中 泰司(アセンダント 取締役)
進行 :浜田 節子
🎙 番組概要

「わかる、かわる」をキーワードに、まるで世界を旅するようにマーケット全体の動向、アジア・アメリカを中心とする国際情勢、様々な金融商品の特徴まで、その日の取引に役立つ幅広い情報を、各分野の専門家が解りやすく解説します。
投資がわかると意識がかわる!「ファイナンシャル・ジャーニー」2025.10.23放送
パーソナリティは浜田節子
コメンテーターは矢頭 憲介氏(大阪証券取引所 デリバティブ市場営業部)、長森 大茂氏(フィリップ証券 法人統括本部)

今回の放送テーマ:「景気サイクルとイールドカーブで読む不動産のチャンス」

笹木リサーチ部長が語る——不動産と金利の“噛み合い方”
浜田「スタジオにはフィリップ証券リサーチ部長の笹木和弘さん。今朝はどんなお話でしょう?」
笹木「不動産に関連して、景気サイクルと**債券市場の利回り曲線(イールドカーブ)**を軸に解説します。」
—冒頭、笹木氏がまず押さえたのは“足もと”のパフォーマンス。
- 東証REIT指数は、2024年は**約▲9%**と逆風だったものの、**2025年は年初来で約+16%**へと堅調回復。
- 東証インフラファンド指数も、2024年は**約▲41%**と大きく崩れたものの、**2025年は年初来で約+21%**と急反発。
浜田「利上げ環境なのに、どうして?」
笹木「ポイントは景気サイクルの“位置”です。
金利上昇が“悪さ”をする局面もありますが、景気の回復〜拡大局面では、賃料上昇(インカム増)で借入コスト上昇を吸収できる余地が広がる。
イールドカーブで“いま”を測る
- 回復期:短期金利は緩和で低位、長期金利だけが先に上がりやすい→右肩上がり(スティープ化)
- 拡大期:雇用・消費が強まり、純イールド(長期>短期)が続く
- ピーク接近:中央銀行の利上げ加速で短期が追い上げ→フラット化(ベア・フラット)
- 減速〜後退:安全資産需要で長期低下→フラット化(ブル・フラット)→逆イールドも
笹木「日本のカーブは“短期低位×長期やや高めのスティープ化”。
つまり、**典型的な“回復期”**と市場は見ています。
よって、**金利が多少上がっても“賃料上昇で吸収しやすい地合い”**は続きやすい。
不動産価格や不動産株が評価されやすい環境は継続と見ています。」
浜田「“金利が上がるから不動産は弱い”ではなく、**“景気局面次第”**なんですね。」
笹木「はい。**金利と賃料の“綱引き”**を、景気サイクルの位置から捉え直すのがコツです。」
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米シャットダウンと為替/自民党総裁選のマーケットインパクト

浜田「ここからはもうお一方、アセンダント取締役の山中泰司さんです。」
山中「よろしくお願いします。」
■ 米政府機関の一部閉鎖(シャットダウン)とドル円
山中「過去にも何度も起きてきた事象で、通常は数日で終わるケースが多い。
ただ、長引けば米景気にマイナスで、ドル安・円高に傾きやすいのが定石。
2018年12月は35日と最長で、110円台半ば→104円台後半まで円高が進んだ例があります。」
—足もとは147円近辺まで戻しても、**“戻りは鈍い”**との見方。
山中「145円は意識されやすい節目。
必ず止まるとは言いませんが、当面の下値目処として挙げられます。
閉鎖はいつかは終わるが、材料が出尽くすまでのドルの戻りは重くなりやすいでしょう。」
■ 金融政策の見取り図
山中「FRBは年内2回の利下げ観測がメインシナリオ。
閉鎖が長引き景気指標が崩れれば、12月0.50%の可能性まで頭の片隅に。
対して日本は10月利上げ観測が強まり、日米金利差縮小=ドル安・円の“大きな流れ”は崩れにくい。」
■ 自民党総裁選の為替インパクト
山中「高市氏なら円安寄り、小泉氏なら円高寄りといった“方向感”の織り込みはあるものの、最大でも1円程度の反応に留まる可能性が高い。
浜田「材料難の中でも、“政策と金利差”の筋を外さないことが重要、ということですね。」
山中「そうですね。節目とシナリオで、過度な思い込みを避けるのが実務です。」
✅ マーケットの最新動向
- 不動産系アセットが反転:
- REIT:2025年年初来**+16%**前後
- インフラファンド:2025年年初来**+21%前後 2024年の痛手から評価の持ち直し**。背景は回復期のイールドカーブと賃料上昇余地。
- 為替(ドル円):
- シャットダウン長期化はドル安・円高要因。短期の下値目安として145円が意識されやすい。
- FRB利下げ×日銀利上げ観測で日米金利差縮小が基本線。大きな流れはドル安・円高方向。
- 国内政治(自民党総裁選):
- 方向感は織り込み済みで反応は限定的。政策・金利差の筋に回帰へ。
✅ 投資のヒント・学び
1) “金利が上がる=不動産NG”の固定観念を外す
- 回復〜拡大局面は、賃料上昇(インカム)>借入コスト上昇となりやすい。
- 見るべきは景気サイクルの位置とカーブの形(スティープ/フラット)。
2) REITの“中身”で攻守を切り替える
- オフィス系:空室率改善の進捗と成約賃料のトレンドで“回復の質”をチェック。
- 住宅系:賃料改定の粘り強さが景気変動耐性に。
- 物流系:供給増の吸収ペースと賃料維持力、長期契約比率に注目。
- ホテル系:稼働×単価(RevPAR)の改善持続性。イベント・インバウンドが追い風。
3) インフラファンドは“金利×稼働”の二軸で
- 太陽光・風力など**発電量(季節性・気象)**と、金利感応度の両にらみ。
- 長期安定配当を“債券的”に捉えつつ、金利上昇時は利回り目線の相対魅力度を検算。
4) 為替は“節目×シナリオ”で戦う
- 145円などテクニカル節目を短期の“物差し”に。
- 中期はFRB利下げ×日銀の正常化でドル安・円高の基調を前提に、リバウンドは戻り売り視点も。
まとめ

✔ 放送内容の要点
- 景気サイクルの“いま”は回復期寄り。日本のイールドカーブは**右肩上がり(スティープ)**で、**不動産は“賃料上昇で金利上昇を飲み込みやすい”**地合い。
- REIT/インフラファンドが年初来で反発。中身(セクター特性・契約構造)で“攻守”を切り替える視点が有効。
- 為替はシャットダウン長期化でドル安・円高バイアス。節目は145円。中期は日米金利差縮小が大筋。
✔ 投資家への示唆
- 「金利×賃料」の相対関係を常に点検。
- REITは賃料改定力/入居率/テナント分散、インフラは稼働・天候・金利感応度を継続モニター。
- 為替は節目の攻防と政策イベントを“シナリオ駆動”で。
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