今週のファイナンシャル・ジャーニー(2025年10月2日放送)— 不動産×イールドカーブ/ドル円145の攻防


景気サイクル×イールドカーブで読む“不動産のいま”/米政府機関閉鎖リスクとドル円の行方

ラジオNIKKEIの投資情報番組『ファイナンシャル・ジャーニー』。

今週は前半で不動産市場の現在地を「景気サイクル×イールドカーブ」で読み解く深堀り、後半は米政府機関の一部閉鎖リスク(シャットダウン)や自民党総裁選が為替へ与える影響をテーマに、相場の“次”を考えるヒントが盛りだくさんでした。

番組の臨場感をそのままに、要点と投資の示唆を一気に振り返ります。

番組名 :ファイナンシャル・ジャーニー
放送日時:毎週木曜日 8:30〜8:49
放送局 :ラジオNIKKEI第1
提供  :フィリップ証券
出演者 : 笹木 和弘(フィリップ証券 リサーチ部長) 山中 泰司(アセンダント 取締役)
進行  :浜田 節子

🎙 番組概要


目次

今回の放送テーマ:「景気サイクルとイールドカーブで読む不動産のチャンス」

笹木リサーチ部長が語る——不動産と金利の“噛み合い方”

浜田「スタジオにはフィリップ証券リサーチ部長の笹木和弘さん。今朝はどんなお話でしょう?」

笹木「不動産に関連して、景気サイクルと**債券市場の利回り曲線(イールドカーブ)**を軸に解説します。」

—冒頭、笹木氏がまず押さえたのは“足もと”のパフォーマンス。

  • 東証REIT指数は、2024年は**約▲9%**と逆風だったものの、**2025年は年初来で約+16%**へと堅調回復。
  • 東証インフラファンド指数も、2024年は**約▲41%**と大きく崩れたものの、**2025年は年初来で約+21%**と急反発。

浜田「利上げ環境なのに、どうして?」

笹木「ポイントは景気サイクルの“位置”です。

金利上昇が“悪さ”をする局面もありますが、景気の回復〜拡大局面では、賃料上昇(インカム増)で借入コスト上昇を吸収できる余地が広がる。

“金利上昇=不動産にネガ”と短絡しないことが大切なんです。」

イールドカーブで“いま”を測る

  • 回復期:短期金利は緩和で低位、長期金利だけが先に上がりやすい右肩上がり(スティープ化)
  • 拡大期:雇用・消費が強まり、純イールド(長期>短期)が続く
  • ピーク接近:中央銀行の利上げ加速で短期が追い上げフラット化(ベア・フラット)
  • 減速〜後退:安全資産需要で長期低下→フラット化(ブル・フラット)→逆イールド

笹木日本のカーブは“短期低位×長期やや高めのスティープ化”

つまり、**典型的な“回復期”**と市場は見ています。

拡大〜加熱までは距離がある

よって、**金利が多少上がっても“賃料上昇で吸収しやすい地合い”**は続きやすい。

不動産価格や不動産株が評価されやすい環境は継続と見ています。」

浜田「“金利が上がるから不動産は弱い”ではなく、**“景気局面次第”**なんですね。」

笹木「はい。**金利と賃料の“綱引き”**を、景気サイクルの位置から捉え直すのがコツです。」


ここでフィリップ証券からのお知らせです。

フィリップ証券では、ネット取引が苦手な方には対面で、慣れている方には迅速なマーケット情報で、お客様の投資スタイルに合わせたサポートを行っています。

国内外株式、アジア株、外債、私募投資など、幅広い商品ラインアップをご用意。資産運用から相続まで、経験豊富なスタッフが伴走します。

取引には価格変動リスク等があり、元本保証ではありません。契約締結前交付書面等を必ずご確認ください。(フィリップ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第127号)

Your Partner in Finance. フィリップ証券。

📌「本気の投資」を始めるなら、MT5×自動売買のフィリップ証券へ

「自分に合った投資スタイルが見つからない…」
そんな方へおすすめしたいのがフィリップ証券のMT5口座
自動売買(EA)対応・チャート機能充実・CFD完全対応で、投資の“旅”が変わります。

いま話題の「ファイナンシャル・ジャーニー」でもたびたび紹介されている、
MT5で一歩先の投資体験を。

※完全無料/スマホ対応/FX・株価指数・CFDすべてOK

米シャットダウンと為替/自民党総裁選のマーケットインパクト

浜田「ここからはもうお一方、アセンダント取締役の山中泰司さんです。」

山中「よろしくお願いします。」

■ 米政府機関の一部閉鎖(シャットダウン)とドル円

山中「過去にも何度も起きてきた事象で、通常は数日で終わるケースが多い

ただ、長引けば米景気にマイナスで、ドル安・円高に傾きやすいのが定石。

2018年12月は35日と最長で、110円台半ば→104円台後半まで円高が進んだ例があります。」

—足もとは147円近辺まで戻しても、**“戻りは鈍い”**との見方。

山中145円は意識されやすい節目。

必ず止まるとは言いませんが、当面の下値目処として挙げられます。

閉鎖はいつかは終わるが、材料が出尽くすまでのドルの戻りは重くなりやすいでしょう。」

■ 金融政策の見取り図

山中FRBは年内2回の利下げ観測がメインシナリオ。

閉鎖が長引き景気指標が崩れれば、12月0.50%の可能性まで頭の片隅に。

対して日本は10月利上げ観測が強まり日米金利差縮小=ドル安・円の“大きな流れ”は崩れにくい。」

■ 自民党総裁選の為替インパクト

山中高市氏なら円安寄り、小泉氏なら円高寄りといった“方向感”の織り込みはあるものの、最大でも1円程度の反応に留まる可能性が高い。

いずれにせよ政治的な機能不全は起きにくいと見ており、為替は結局“金利差”に回帰しやすいでしょう。」

浜田「材料難の中でも、“政策と金利差”の筋を外さないことが重要、ということですね。」

山中「そうですね。節目とシナリオで、過度な思い込みを避けるのが実務です。」


✅ マーケットの最新動向

  • 不動産系アセットが反転
    • REIT:2025年年初来**+16%**前後
    • インフラファンド:2025年年初来**+21%前後 2024年の痛手から評価の持ち直し**。背景は回復期のイールドカーブ賃料上昇余地
  • 為替(ドル円)
    • シャットダウン長期化はドル安・円高要因。短期の下値目安として145円が意識されやすい。
    • FRB利下げ×日銀利上げ観測日米金利差縮小が基本線。大きな流れはドル安・円高方向。
  • 国内政治(自民党総裁選)
    • 方向感は織り込み済みで反応は限定的政策・金利差の筋に回帰へ。

✅ 投資のヒント・学び

1) “金利が上がる=不動産NG”の固定観念を外す

  • 回復〜拡大局面は、賃料上昇(インカム)>借入コスト上昇となりやすい。
  • 見るべきは景気サイクルの位置カーブの形(スティープ/フラット)。

2) REITの“中身”で攻守を切り替える

  • オフィス系:空室率改善の進捗と成約賃料のトレンドで“回復の質”をチェック。
  • 住宅系:賃料改定の粘り強さが景気変動耐性に。
  • 物流系:供給増の吸収ペースと賃料維持力、長期契約比率に注目。
  • ホテル系:稼働×単価(RevPAR)の改善持続性。イベント・インバウンドが追い風。

3) インフラファンドは“金利×稼働”の二軸で

  • 太陽光・風力など**発電量(季節性・気象)**と、金利感応度の両にらみ。
  • 長期安定配当を“債券的”に捉えつつ、金利上昇時は利回り目線の相対魅力度を検算。

4) 為替は“節目×シナリオ”で戦う

  • 145円などテクニカル節目を短期の“物差し”に。
  • 中期はFRB利下げ×日銀の正常化ドル安・円高の基調を前提に、リバウンドは戻り売り視点も。

まとめ

✔ 放送内容の要点

  • 景気サイクルの“いま”は回復期寄り。日本のイールドカーブは**右肩上がり(スティープ)**で、**不動産は“賃料上昇で金利上昇を飲み込みやすい”**地合い。
  • REIT/インフラファンドが年初来で反発。中身(セクター特性・契約構造)で“攻守”を切り替える視点が有効。
  • 為替はシャットダウン長期化でドル安・円高バイアス。節目は145円。中期は日米金利差縮小が大筋。

✔ 投資家への示唆

  • 「金利×賃料」の相対関係を常に点検。
  • REITは賃料改定力/入居率/テナント分散、インフラは稼働・天候・金利感応度を継続モニター。
  • 為替は節目の攻防政策イベントを“シナリオ駆動”で。

👉 フィリップ証券の口座開設はこちら

対面サポートもオンラインも選べるフィリップ証券で、今日の学びを行動へ。

ユアパートナー・イン・ファイナンスとして、はじめの一歩から運用の継続、相続まで、あなたに合う投資導線をご提案します。

💡 MT5でFX・CFDを本格的に始めたいあなたへ

「裁量トレードを極めたい」「自動売買にチャレンジしたい」――そんな想いを叶える次世代プラットフォーム MT5
選ぶなら、信頼と実績のあるフィリップ証券が安心です。

日本語サポートで初心者も安心
Mac対応で環境を選ばず
✅ そして口座開設は完全無料です

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次