ラジオNIKKEIで毎週木曜に放送されている『ファイナンシャル・ジャーニー』。
今回の放送では、投資の世界でたびたび話題になる「テクニカル分析は本当に必要なのか?」というテーマを、フィリップ証券 リサーチ部の三角友幸さんが学術的に解説。また後半では、アセンダント取締役の山中康司さんが登場し、最近の中東情勢と為替市場の動きを深掘りしました。
今週も、理論と実戦が交差する“知の旅”へ出発です!
🎙番組概要
番組名:ファイナンシャル・ジャーニー
放送日時:2025年6月26日(木)8:30~8:49
放送局:ラジオNIKKEI第1
提供:フィリップ証券
出演:浜田節子(パーソナリティ)、三角友幸(フィリップ証券)、山中康司(アセンダント取締役)
📌テクニカル分析は“必要”か“錯覚”か?

浜田:さて、今日は「テクニカル分析は必要か不要か?」という、ちょっと踏み込んだテーマでお送りします。
三角:そうですね。今回は投資の「王道」とも言えるテクニカル分析について、少し歴史をひもときながら考察してみたいと思います。
浜田:歴史から?これは興味深いです!
三角:テクニカル分析という考え方自体は非常に古く、20世紀初頭のチャールズ・ダウの理論にまでさかのぼることができます。しかし、実はもっと古い時代──1900年、フランスの数学者ルイ・バシュリエが発表した『投機の理論』という論文が、株価を数学的にモデル化した最初の試みとされています。
浜田:ええっ、1900年!?
三角:はい。彼の論文では、株価の変動をランダムウォーク(酔っぱらいがランダムに歩くような動き)として記述していました。ところが、この理論は当時は注目されず、半世紀以上経ってから評価されるようになったんです。
浜田:じゃあ、本格的に注目されたのはいつ?
三角:1960年代、シカゴ大学のユージン・ファーマが「効率的市場仮説(EMH)」を提唱したことで、バシュリエの理論が再評価されました。この仮説によれば、株式市場はすでにあらゆる情報を織り込んでおり、新たな情報が出れば即座に価格に反映される。そのため、チャートから未来を予測するのは理論的に困難というわけです。
浜田:じゃあ、テクニカル分析は……意味がない?
三角:現代ファイナンス理論では、少なくとも“持続的な超過収益を上げる手法としての有効性”には否定的です。特に、株価のような「単位根を持つ非定常過程」は平均値が存在せず、価格帯の戻りなどを示す移動平均も理論的な妥当性を持ちません。
浜田:それでも多くの投資家が使っていますよね?
三角:そこには人間の心理が関係しています。コンピュータで完全にランダムなチャートを作っても、多くの人はそこに“パターン”を見つけようとします。これは「クラスター錯覚」や「代表性バイアス」といった認知バイアスによるものです。
浜田:だから、ランダムでも“それっぽく見えちゃう”……。
三角:はい。まさに錯覚なんです。これは進化の過程で身についた“パターン認識能力”の副産物と言えるでしょう。
浜田:分析というより“人間理解の一環”として見るというわけですね。
三角:その通りです。そして、こうした考え方を知識として持つことが、投資のリスクコントロールにもつながります。

あ、あのう、テクニカル分析一辺倒でやってきました、、、
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✅中東情勢と円安、その裏にある真実


浜田:ここからは、為替と国際情勢のエキスパート、山中康司さんにバトンタッチです。山中さん、こんにちは!
山中:よろしくお願いします。
浜田:さて、6月中旬の中東情勢、イスラエルとイランの緊張が一気に高まりましたが、ドル円の相場はかなり動きましたね?
山中:はい、非常に敏感に反応しました。特に6月12日の出来事──イスラエルがイランに対してミサイル攻撃を行ったというニュースが出た直後の市場の動きが象徴的でした。
浜田:最初の反応は“ドル買い”ではなかったんですよね?
山中:そうなんです。一般的には「有事のドル買い」と言われますが、この時は24時間以内にドルは売られ、円が買われたんです。ドル円は143円台後半から一時142円台後半まで円高方向に進みました。
浜田:ええっ、それは意外な反応ですね。
山中:なぜこうなったのかというと、“米国が関係国だから”という視点が必要です。昔は「有事=ドル買い」という単純な構図でしたが、2001年の同時多発テロ以降、「アメリカも攻撃される可能性がある」と市場が考えるようになりました。今回のように、イスラエルとイランの間に米国が介入してきたとなれば、ドルが安全通貨として見られにくくなる場面もあるのです。
浜田:となると、円の方が相対的に“安全”だと?
山中:その通りです。中東の紛争に巻き込まれるリスクが低いと市場が判断すれば、円が買われる動きになります。ただし今回は、最終的に米国が軍事介入したことによって“リスク回避的なドル買い”が再燃し、ドル円が再び上昇しました。
浜田:それでも、ドルインデックスの動きは大きくなかったとか。
山中:はい。6月11日時点のドルインデックス終値は98.58、6月20日時点では98.77。わずか+0.19の上昇です。つまり、ドル自体の価値が大きく上がったわけではない。
浜田:では、何が起きていたんでしょうか?
山中:結論から言うと、これは“円安”だったのです。ドルが買われたというより、日本円が売られた。なぜか? それは日本が中東原油への依存度が非常に高い国だからです。
浜田:ホルムズ海峡封鎖のリスクなどが影響した?
山中:まさにその通りです。ホルムズ海峡は世界の石油輸送の約2割が通ると言われる重要海域です。ここが封鎖される可能性が出てくると、原油価格が急騰し、日本経済に深刻な影響を及ぼします。その結果、円は売られやすくなる。
浜田:なるほど……。しかもその後、すぐに停戦に向かったんですよね?
山中:ええ。6月23日、週明けの月曜日には状況が一転、停戦合意が報じられ、円が買い戻される形に。ドル円は2円上げた直後に3円下落と、激しい上下動になりました。
浜田:投資家にとってはまさにジェットコースター……。
山中:そうですね。このような地政学リスク下では、「通貨がなぜ動いたのか」を多角的に捉えることが求められます。“有事のドル買い”というワンフレーズに惑わされず、関係国、地理的リスク、資源依存、そして各国通貨の立場など、複合的な要素を見る必要があるということです。
浜田:これからの為替相場、注目点はどこですか?
浜田:一段と注視が必要になってきますね。山中さん、ありがとうございました!
🔍まとめ:今週のポイントはココ!


今回の『ファイナンシャル・ジャーニー』では、投資家にとって極めて本質的な2つのテーマが掘り下げられました。
まず前半の三角友幸さんによる「テクニカル分析の是非」では、投資の世界に広く浸透しているテクニカル手法が、実は心理的錯覚によって支持され続けているという衝撃の分析が展開されました。
人間の脳が持つ「パターンを見出したい」という本能と、統計学的な無作為性がぶつかるこのテーマは、投資だけでなく行動経済学全般にもつながる重要な示唆を含んでいます。
テクニカル分析は“否定すべきもの”ではなく、“理解して付き合うもの”として認識することが求められます。
そして「生存バイアス」の指摘により、SNSやメディアに現れる成功事例の裏に無数の失敗例があるという現実も、投資リテラシーを高める上で避けては通れない認識です。
後半は、山中康司さんが中東情勢と為替市場のつながりについて丁寧に解説。
旧来の「有事のドル買い」から、「関係国が売られる」という新たな視点への転換が語られ、為替市場の動きが一段と複雑化していることを浮き彫りにしました。
特に、ホルムズ海峡の地政学リスクが日本円に与える影響や、エネルギー依存国としての日本の脆弱性にまで踏み込んだ視点は、日常的に為替を見ている個人投資家にも新たな気づきをもたらす内容でした。
市場を動かすのは経済指標だけではありません。国際情勢、地理的リスク、投資家心理──あらゆる要素が絡み合う中で、今私たちに求められるのは、”知って、疑って、考える”という思考習慣なのかもしれません。
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