Jリート分配金の裏側とアジアで広がる日本アイスの魅力|今週のファイナンシャル・ジャーニー(2025年8月14日放送)

目次

🎙 番組概要

番組名:「ファイナンシャル・ジャーニー」
放送日時:毎週木曜日 8:30〜8:49
放送局:ラジオNIKKEI第1
提供:フィリップ証券
出演者:浜田節子(パーソナリティ)、笹木和弘(フィリップ証券リサーチ部長)、門倉貴史(ブリックス経済研究所代表)

Jリート分配金の“利益超過分配金”を徹底解説

浜田:「笹木さん、おはようございます」

笹木:「おはようございます。よろしくお願いします」

年初からJリート相場は堅調。今回は、投資家が意外と見落としがちな分配金の中身、特に“利益超過分配金”について掘り下げます。


減価償却費から生まれる配当

笹木:「通常の分配金は、賃料から経費を差し引いた利益の範囲で支払います。しかし、それを上回る分配が行われることがあり、これが利益超過分配金です」

利益超過分配金の正体は減価償却費

不動産の建物部分は耐用年数に応じて費用計上されますが、現金は出ていかないため、その一部を投資家に還元できます。

浜田:「現金は減っていないけれど帳簿上の費用はある、その分を配当できるんですね」

笹木:「そうです。ただし、投資信託協会は安全性確保のため、減価償却費の6割までを分配金に充てられると規定しています」


物流施設リートは割合が高い

物流施設は大型設備投資が必要で建物比率が高く、その分減価償却費が大きい。

結果、利益超過分配金も多くなる傾向があります。

笹木:「例えば、日本プロロジスリート投資法人の2025年5月期では、1口812円の分配金のうち291円が利益超過分配金です。減価償却費に占める割合は約11%。前年の2024年11月期は約31%と、さらに高い割合でした」

浜田:「こうして数字で聞くと、投資判断の材料になりそうですね」


投資家が知っておくべき税務面

利益超過分配金は**資本の払い戻し(元本返還)**とみなされます。

そのため取得コストが下がり、将来の売却時に課税対象額が増える可能性があります。

笹木:「税務上は配当所得ではなく譲渡所得扱いです。長期保有で何度も受け取ると取得コストが下がり、みなし譲渡による課税が発生する場合があります」

浜田:「分配金が多いと喜んでしまいがちですが、その内訳も要チェックですね」


ヴェストラ

なかなか、難しい問題ですね

データセンター型リートへの期待

2025年6月、金融庁はデータセンター設備の一部をリート対象に認定。

耐用年数が短く減価償却比率が高いため、利益超過分配金の原資が増えやすくなります。

笹木:「例えばNTTデータセンターリートが7月にシンガポール証券取引所へ上場しました。利回りは7%台後半。国内上場の事例も出てきてほしいですね」

浜田:「金融庁の動きもあり、期待が高まりますね」

ヴェストラ

日本にも上場しないのかな?

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アジアで人気急上昇!日本のアイスクリーム市場

浜田:「門倉さん、おはようございます」

門倉:「おはようございます。よろしくお願いします」

今回は、猛暑が続くなか需要を伸ばす日本のアイスクリーム市場、そして海外展開の現状と戦略に迫ります。

国内市場は猛暑でも堅調

2024年度の国内市場規模は6,451億円。5年連続で過去最高を更新しました。

猛暑になるとかき氷に需要が流れるという説もありますが、近年は外出を控えて室内で過ごす時間が増え、猛暑日でもアイス需要が安定しています。

浜田:「35度を超えても売れる理由は室内消費なんですね」

門倉:「はい、冷房の効いた室内でゆっくり楽しむ需要が底堅いです」

輸出は右肩上がり

日本のアイスクリーム輸出額は過去最高を更新。主な輸出先は…

  1. 台湾(30.6%)
  2. 香港(16.1%)
  3. 中国(15.9%)

アジア全体で約8割を占め、さらに東南アジア向けも拡大中です。

訪日観光客が日本で抹茶やあずき味を体験し、帰国後に求める流れが輸入増加を後押ししています。

門倉:「現地のスーパーやコンビニでも、日本語パッケージのまま並んでいることも多いんです。それだけブランド力があるということです」

高価格帯でも選ばれる理由

輸送コストで現地価格は日本の1.5〜2倍になりますが、品質の高さから「むしろコスパが良い」と評価され、需要は好調。

浜田:「高くても売れるのは、日本ブランドならではですね」

門倉:「安全性・味・パッケージデザイン、すべてが評価されています」


メーカーの海外戦略

  • 井村屋グループ:マレーシア工場でハラル認証を取得し、ASEAN・中東市場へ拡大。
  • 明治:輸出専用棒付きアイスを台湾・香港・シンガポール・ベトナムで販売(初年度85万本目標)。
  • B-Rサーティワン:米国生産から日本生産に切り替え、東南アジア輸出へ。

現地ニーズへの適応

門倉:「東南アジアでは片手で食べられる棒付きタイプが好まれます。溶けやすい気候なので、食べやすさと持ち運びやすさが重要です」

浜田:「日本のメーカーも商品形態から工夫しているんですね」

また、ハラル認証取得によってイスラム市場を取り込む戦略や、現地限定フレーバー開発も進んでいます。

タイでのマンゴー味、フィリピンでのココナッツ味など、ローカルの嗜好に寄せる動きも活発です。


和風フレーバーの底力

抹茶、あずき、みたらし味など、和風フレーバーは特に人気。

訪日観光時に食べた味が忘れられず、現地で探す消費者が増加中です。

門倉:「私も抹茶味にハマってます。」

浜田:「門倉さん、みたらし味も試してみてくださいね。とろみと甘じょっぱさがクセになります」

📝 まとめと投資のヒント

Jリート投資では分配金の中身を確認

表面的な利回りだけでなく、「利益超過分配金」がどの程度含まれているかを確認しましょう。
これは減価償却費を原資とする元本返還扱いで、将来の売却時に課税額が増える可能性があります。
税務面の影響も理解して投資判断を。

新セクター“データセンター型リート”に注目

耐用年数の短い設備を多く含むため減価償却費比率が高く、利益超過分配金の原資も増えやすい特徴があります。高利回りが見込める可能性があり、今後の上場事例にも注目です。

日本のアイスクリーム市場は海外でも成長余地大

和風フレーバーや高品質ブランドがアジア市場で高い評価を受け、輸出額は過去最高。
東南アジア・中東など新たな市場開拓も進んでおり、関連企業の中長期的成長に期待が持てます。

ブランド力を背景にした高価格戦略は投資テーマに

高価格帯でも売れる日本ブランドは、消費不況に強い可能性があります。
食品関連株や輸出企業も、投資先の候補として検討に値します。

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